
僕は、僕は、駄目なにんげんです。
そんなにんげんにも、容赦なく時は通り過ぎる。
「時計など時間に縛られるだけだ」と腕時計をしなかった学生の頃のようにはいかない。 もしかしたら、いくのかも知れないけれど。
時計を耳に当てると、「コッチ、コッチ」という音が聞こえる。
でもね、それは、とても心地よい響きだ。 君の心臓の鼓動のようだ。
980円でも2万円でも100万円でも、「今、何時なのか?」を知ることが出来る。
僕の時計はね、僕にとっては世界でいちばん大切な時計なんだ。
だって、こいつには縛られていない。
こいつは、まさしく「時だけを刻んでいる」んだ。
時々、「時がリュウズを廻すように戻せたら・・」って思うこともある。
でも、こいつは、「あるがままなんだよ」って教えてくれるんだ。
ああ、僕は今、生きているのかな?
「オマエは正に生きているじゃないか」
そう、時計が教えてくれた。
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